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数学と仕事シリーズ#10/利益と損失の分かれ目は一次関数で分かる

このシリーズでは、中高生の皆さんが勉強している数学の知識が、ビジネスの世界でどのように使われているかを紹介します。

数学って、将来必要なの?
と思っている皆さんにぜひ読んでほしいと思います。


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損益分岐点売上高

あなたが何か商売を始めようと思ったら、必ず調べておかないといけないのが損益分岐点売上高です。いくらの売上があればもうけが出るかという点のことで、下の計算式で求めることができます。

損益分岐点売上高=固定費÷{1−(変動費÷売上高)}

売上に関係なく一定の金額がかかるのが固定費、売上に応じて金額が増加していくのが変動費です。お店屋を例にとると、家賃や店員さんのお給料が固定費(お客さんが来なくても払わないといけないですよね)、商品の仕入れ値などが変動費です。

売上800万円、固定費300万円、変動費200万円なら、下のような計算結果から損益分岐点売上高は400万円と分かります。

$${300÷{1-(200÷800)}}$$
$${=300÷(1-0.25)}$$
$${=300÷0.75}$$
$${=400}$$

グラフで理解する

公式を暗記しておけば、計算はいとも簡単なわけですが、この計算式でなぜ損益分岐点の売上高が分かるのかは今ひとつピンときませんね。では、グラフを使ってもう一度考え直してみましょう。中高生以上の皆さんにはこの方がスッキリ理解できるはずです。

まずは下のグラフを見てください。

横軸(x)に売上高、縦軸(y)に費用および利益を取ります。固定費線、変動費線、売上線と3本のグラフが描かれています。固定費線は売上に関わらず一定ですので、y=bのグラフ、変動費線は固定費を切片にy=ax+bのグラフをそれぞれ描きます。売上線はy=xという比例式となります。損益分岐点は変動費線と売上線が交わった点(=利益が出始める点)のことです。

aの値が「変動費÷売上」で決まる、ということですね。
たとえば、売上が0万円なら変動費は0万円、売上が800万円で変動費が200万円なら、変動費は売上に比例するのでa=200÷800=0.25となるわけです。

先ほどの実例をグラフの式に当てはめて、損益分岐点売上高を計算し直してみましょう。皆さん、すでにお気づきの通り、下の連立方程式を解けばいいわけですね。

$${\begin{cases}\text{y=0.25x+300(変動費線) } \\\text{y=x(売上線)} \end{cases}}$$

二式の右辺を等号で結び、xの値を求めます。

$${x=0.25x+300}$$
$${0.75x=300}$$
$${x=300÷0.75=400}$$

ということで公式と同じ結果になりました。グラフは物事を視覚情報に変換できますので、理解が進みますね。


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