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学費以外に何がある?国立大学が選ばれる理由3選

「学費が安い」ことは国立大学の魅力の1つに過ぎません。実際に、学費以外の理由で国立大学への進学を目指す方も大勢います。果たしてそれは何なのでしょうか。

まずは結論から。「学費が安い」以外に国立大学が選ばれる理由は、

その1 世界トップレベルの研究開発に携われる!
その2 大学教員1人当たりの学生数が少ない
その3 受験を通じて幅広い分野の知識と思考力が身に付く

の3点です。本記事では順を追って解説します。

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その1 世界トップレベルの研究開発に携われる!

文部科学省の推進する事業である「国際卓越研究大学」の認定を受けた大学は、国の強力な財政支援の下で世界最高水準の大学を目指すために最適な環境整備することができます。

この認定を受けたいと申請をしたのは次の10大学でした。東京理科大学・早稲田大学を除く全てが国立大学です。

大阪大学、九州大学、京都大学、筑波大学、東京大学、東京科学大学(申請当時は仮称)、東北大学、名古屋大学、東京理科大学、早稲田大学

このうち京都大学、東京大学、東北大学の3校に候補が絞られ、結果的には東北大学のみが認定候補に選定され、正式に認定水準を満たしました。初年度分として約100億円を助成されるという、国・文部科学省の厚い支援により、今後の東北大学の研究力が飛躍的に向上することでしょう。

また、日本人のノーベル賞受賞者の全てが国立大学(や公立大学)の出身である点も見逃せません。物理学・化学・医学・生理学などの自然科学分野での受賞者が多いですが、文学・平和賞というジャンルの全てを含めても、東京大学・京都大学の出身者が多くを占めます。

さらには、研究成果の1つの指標でもある論文の引用回数についても、国内の国立大学が上位を占めます。東京大学・京都大学・大阪大学・東北大学などの国立が上位にランクインしている傾向が続いています。

その2 大学教員1人当たりの学生数が少ない

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専門家である教員との関わりが強くなるという点でメリットがあります。国立大学と私立大学の場合とで、大学教員と学生のおおよその人数比は以下の通りです。

国立大学 教員1人:学生10人 教員10人:学生100人 
私立大学 教員1人:学生20人 教員10人:学生200人

4年制大学の場合、学部3年生次に教員とともに研究を行う研究室(理系)やゼミ(文系)などの1つのチームとして所属することが多いです。その場合の1つの研究室・ゼミに属する学生数は、国立大学の場合は1~4人であるのに対して、私立大学は8~10人ほどです。

以上のことから、国立大学の方が教員・学生との距離が近く、研究に関わる専門的な指導や助言を求めやすい傾向にあると言えるでしょう。

その3 受験を通じて幅広い分野の知識と思考力が身に付く

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国立大学を受験する場合、大学入学共通テストの受験が必須となります。そこでは、原則として6教科8科目を受験します。基本的には、共通テストの総合得点を合否判定に使用しますので、抜け目の無い対策が必要になります。

文系志望であれば理科基礎(物理・化学・生物・地学より2つ)を、理系志望であれば地歴公民(日本史・世界史・地理・倫理・政治経済より1つ)を学習します。

さらに、2025年度からの新課程入試では、新教科「情報」も加わります。情報では、メディアの特性・Webページの構造・インターフェース・アルゴリズム・プログラミング・データ分析(Excelの活用など)・統計(単回帰分析など)について扱います。

ただし、これらはこれからの社会において一層重要視される分野でもあります。想像しづらいかもしれませんが、研究者・企業人になった後でも、これらのスキルを活用する場面が多々ありますので、「高校生のうちに学んでおこう」という前向きなマインドを持っておくとよいでしょう。

なお、私立大学・文系志望の場合は、「数学」・「情報」のいずれも受験科目として必要ない場合がほとんどです。高校生の正直な気持ちとして、「受験に関係ない科目は自分にとって必要ない」→「(今後も)学習する必要がない」と割り切りがちですが、実際はそうではありません。

例えば、企業側が採用活動の際に使用する適性検査(とくに能力検査)において、基本的な英語・数学の素養が必要になる場合が多いです。

❝5年先・10年先の将来像を想像して、そこから逆算して必要なスキルを身に付けるための自分への先行投資である❞

という考え方を持てれば、それがあなたの国立大学を目指す理由になり得ます。将来を決める重要な選択になるので、慎重に臨むことをお勧めします。


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