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2021年度東京大学入試動向分析

難関大入試を突破するには、相応の学力を身につけることも重要ですが、志望校の入試に関する情報を把握しておくことも大切です。各大学の入試の現状を知ることで、明確な目標設定とその対策につながります

今回はY-SAPIXが発行している入試情報冊子『2021大学入試出題傾向リサーチ』より、2021年度の東京大学の入試動向の分析をご紹介します。

志願者数と倍率

アセット 3

2021年度は、大学入試改革元年としてセンター試験に代わり新たに共通テストが実施されるとともに、新型コロナウイルス感染症対策が求められる状況下での異例の入試となりました。

センター試験から共通テストに変わることで平均点が大きく下がるのではとの見方もありましたが、結果的には平均点は下がることなくむしろ上昇した科目もあり、それによって出願に大きな影響が生じることはなかったとみられます。

アセット 7

志願者数は9,089人と昨年度を下回り3年連続の減少となりました。過去20年では志願者数の減少が3年以上継続することはありませんでしたが、9,675人の志願者を集めた2018年度から減少が続き、2005年度の9,156人を下回って過去20年で最少の志願者数です。

今年度は新型コロナウイルス感染症の影響で、地方から東京への出願を控えたケースがあったと推測していますが、東京大学ではその影響は小さかったようです。

科類ごとに見ると、昨年度よりも志願者数が増えたのは文三・理一のみで、理二は横ばい、他の科類は減少しています。

文科では文一と文二の減少が目立ちました。文一は2013年度以降では最も高い倍率となる志願者を一昨年度から2年連続で集めていましたが、今年度は10%を超える減少となりました。文二は2019年度から減少傾向でしたが、今年度も1割近く減少し、過去20年で最少の志願者数となりました。

理科では理一と理二に大きな変動は見られませんでしたが、理三の減少が目立ちました。昨年度は2018年度の面接復活や2019年度の第1段階選抜予告倍率縮小の影響などによる減少の反動から増加に転じましたが、今年度は再び大きく減少し志願倍率は4倍を下回っています。

第1段階選抜

アセット 8

文二は志願倍率が予告倍率の約3.0倍を下回ったため、第1段階選抜は実施されませんでした。第1段階選抜が実施されなかったのは2016年度以来です。他の科類は実施されたものの、合格最低得点率の水準は高くありません。

文科では文一・文三ともに70%を下回りました。文三は昨年度が近年で最も低い得点率で、今年度は上昇したものの一昨年度の水準には至っていません。

理科では理一は近年約75%~80%の得点率で今年度もその範囲内ですが、理二は過去20年で最低だった昨年度とほぼ同じ69.9%、理三も過去20年で最も低い59.3%となりました。

2次試験 

アセット 5

アセット 9

文科の合格者最低点では文二が最も高く、文二>文三>文一という序列となりました。一昨年度、2001年度以降初めて文二が文一を上回りましたが、文二は今年度志願者が集まっていない状況でありながら、同様に上回っています。また、文一が文三をも下回り文科の中で最も低い点数となったのは、2001年度以降初めての事です。過去には文科最難関と言われてきた文一ですが、様相に変化が見られつつあります。

理科の合格者最低点では、例年と同様に理三>理一>理二という序列となりましたが、理二はほぼ横ばい、理一は上昇、理三は低下と各科類で昨年度からの状況は異なっています。

現浪別合格率

アセット 6

卒業年度別の合格率(合格者数/志願者数)を見ると、今年度の一般選抜の合計では現役生の合格率が35.4%、1浪生が38.0%、2浪生等が7.5%となっています。

割合の序列は例年通りですが、現役生の合格率が上昇し、2浪生などの合格率が低下しました。各科類で見ても、2浪生などの合格率は文一を除いた全ての科類で低下しています。

学校推薦型選抜

学生の多様化を促進する取り組みの一環として2016年度より新たに導入された学校推薦型選抜(旧 推薦入試)は、今回で6回目の実施となりました。募集人員は全学部合計100人程度と導入当初から変化はありませんが、2021年度から学校1校あたりで学校長から推薦できる人数が変更になりました。昨年度までは「1校あたり最大2人、男女各1人以内」という規定でしたが、今年度からは「1校あたり最大4人、男女各3人以内」に変更され、1校からより多くの出願が可能になっています。

2021年度はコロナ禍の下での実施となり、推薦要件が柔軟に考慮され、出願手続きがオンラインに変更されたものの、一般選抜同様、選抜方法には大きな変更なく実施されました。

アセット 4

1校からの推薦可能人数の増加が影響したためか、志願者数は267人となって昨年度の173人から大きく増加し、これまでで最多の志願者数となりました。

これまでは、経済学部や医学部健康総合科学科など志願者数が募集人員に達していない学部・学科も散見されましたが、今年度は全ての学部・学科で志願者数が募集人員を超えています。

志願者267人のうち第1次選考を通過したのは177人、最終合格者数は92人とこちらも過去最多となりました。工・農・薬学部以外は募集人員を満たす結果となり、人数としても求める人材を確保できる選抜に近づきつつあるといえます。ただし志願者が増えた分、最終合格率は低下し、全体の合格率は34.5%と導入以降最も低くなりました。

また、学校推薦型選抜は、合格者の女子割合や関東以外の出身者割合が一般選抜より高い傾向にあります。女子割合は開始初年度から毎年増加し今年度は45.7%、関東以外の出身者割合は昨年度より低下したものの54.3%と半数を超えています。一般選抜の合格者の女子割合(20.0%)や関東以外出身者割合(42.8%)と比較すると特に女子割合で差が開いており、多様化を促す役割を果たしているといえる状況です。

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