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夏に向けての学習アドバイス~国語~

中高生の皆さんはいよいよ夏休みですね。比較的自由に時間を使えるこの期間。どのように勉強を進めていけば良いのでしょうか。

今回は各教科ごと学年別のざっくりとした目標をお伝えします。自身の勉強方針、お子さまの勉強方針に役立ててください。

今回は国語です。

中学1年生:幅広い知識を身に付けよう!

さまざまなジャンルの文章をより深く理解できるようにしましょう。そのためには、語彙力を高めていきましょう

文章を読んでいて、自分の知らない言葉が出てきたら、その言葉の意味を辞書などで調べて、ノートにまとめる習慣をつけましょう。

語彙力は一朝一夕で身につけられるものではありません。日ごろからコツコツと学習を重ねることで、着実に語彙を増やしてください。

得意な方へのススメ
教科書などに載っているこれまでに学習した説明文を中心に、200〜300 字程度で要約する練習をしましょう。コンパクトにまとめる意識を持つことで、語彙力が上がります。

不得意な方へのススメ
分からない言葉の意味を調べ、ノートにまとめましょう。学習した内容を整理すると復習しやすくなります。学んだ言葉は生活の中で使ってみましょう。

中学2年生:要点をまとめよう!

要約を作れるようにしましょう。

国語の学習で扱った長文の内容などを200〜300字程度に要約する過程で、文章の理解度が上がり、語彙力も上がります。

要約した文章は先生などに随時添削をしてもらい、積極的にアドバイスをもらいましょう。

得意な方へのススメ
文章内容についての意見文を200〜400 字程度で書きましょう。自分の意見とそう考えた理由を明確にまとめることで、多角的な考え方が身につきます。

不得意な方へのススメ
授業で読んだ文章の内容を振り返ってみましょう。 200〜300字程度の字数でまとめるように心掛けながら、自分の言葉で説明できるよう意識しましょう。

中学3年生:古典を学び始めよう!

古文単語や文法の学習を始めましょう。

まず文章を読んで、意味の分からなかった古文単語をノートなどを使って整理しておきましょう。後で見返して復習するときも活用することができます。

古文の学習時間は、積極的に増やすように意識してください。

夏休みの時間を利用して、文法知識や語句知識の充実を図りましょう。その際は、文章にどんなことが書かれているか理解できるように学習を進める意識が大切です。

高校1年生:古典は基礎固め、現代文は幅広く!

古典は基礎事項を徹底的に勉強しましょう。

学校で全て習い終えていない場合は、先取りでどんどん進め、語句の学習は常に行ってください。古文は用言の活用・助動詞・敬語までざっと目を通しておくと良いでしょう。漢文は句法(比較・抑揚など)を一通り見ておくと良いでしょう。

現代文は評論を中心にたくさんの文章を読むようにしてください。その際に、さまざまなジャンルの文章に触れ、苦手なジャンルをなくしていきましょう。

得意な方へのススメ
「この時期に古典文法を極めるぞ!」という気持ちで勉強に臨みましょう。早めに弱点をなくして、知らない語句がないようにしておけば、国語の成績アップは間違いありません。

不得意な方へのススメ
古典文法の学習を後回しにせず、少しずつでも進めておきましょう。特に理系志望者は、高2、3生のときに古典に回す時間をなるべく少なくするためにも、今のうちにやっておきましょう。

高校2年生:入試問題に挑戦!

受験予定の大学・学部の過去問を、実際の試験時間通りに解いてみると良いでしょう。

高2生の夏の時点では演習不足のために難しく感じることもあるかもしれませんが、この時期に国語の過去問に多く接しておくことで、高3生になったときに他教科へ時間を多く回すことができます。

現代文・古典のどちらにも十分な時間をかけて復習し、ムラのない学習をしましょう。

得意な方へのススメ
受験する可能性のある大学・学部の過去問を集中的に解き、それぞれの特徴を掴んでおきましょう。各大問の配点・文章量・記述量などをよく研究してください。

不得意な方へのススメ
古典文法を最初から学習するつもりで国語に十分な時間を割きましょう。基礎を作っておけば、秋以降、スムーズに長文演習に取り掛かれます。

高校3年生:戦略的に演習を!

志望校の過去問をどんどん解いていくべき時期ですが、他教科とのバランスを考え国語にばかり時間をかけないようにしましょう。

受験予定の大学・学部でどの教科・科目が必要か、配点はどうなっているかなどをよく調べてから学習計画を立ててください

大学受験は戦略が大切です。計算された緻密なスケジュールで無駄なく淡々と学習を進めてください。

得意な方へのススメ
国語で十分な点数が取れるようであれば、他教科に時間を回しましょう。ただし、文系受験者は定期的に演習の時間を確保するようにしてください。

不得意な方へのススメ
この夏が国語の点数を上げるための最後のチャンスと考えて取り組みましょう。特に理系受験者は最小限の時間で古典の基礎事項を確認してください。

本稿は6月21日(月)刊行の『Y-SAPIX JOURNAL』Vol.53からの抜粋です。ご要望の方は以下のページからお申し込みください。


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