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【大学受験の素朴なギ・モ・ン】情報Ⅰ、歴史総合・公共、国語、数学ⅡBCの変更点をまとめてみた!

分かっているようで、実は分かっていないことってありませんか? 「みんなが知っていることを聞くなんて恥ずかしい」。そんな悩みを解決するのが、この記事の目的です。

今回のギモンは「2025年度からの新課程入試って今とどのように変わるの?」です。ぜひ最後までお読みください!

共通テストに「情報」が追加

 現在の高校2年生が受験する2025(令和7)年度入試から、高等学校の新学習指導要領(以下、新課程)に対応した大学入試になり、大学入学共通テスト(以下、共通テスト)や国公立大学2次試験・私立大学個別試験の入試科目名等が変わります。ここでは、2025年度入試で共通テストがどのようなものになるかについて見てみましょう。

2025年度 大学入学共通テスト出題方法等

○出題教科に「情報」が追加

 新課程で必履修科目となっている「情報Ⅰ」が出題科目として追加されます(試験時間60分、配点100点)。

○地理歴史・公民の科目名が変更

 現行の10科目から「地理総合、地理探究」「歴史総合、日本史探究」「歴史総合、世界史探究」「公共、倫理」「公共、政治・経済」「地理総合、歴史総合、公共から二つを選択(以下、地理・歴史・公共→2)」の6科目になります。基本的に、国公立大文系であれば2科目、理系であれば1科目が課されることは変わりません。なお、2科目選択の場合、同じ名称を含む科目の組み合わせは不可とされています(「歴史総合、日本史探究」と「歴史総合、世界史探究」の組み合せは可)。

○国語の試験時間・大問数が変更

 近代以降の文章の大問が1問追加され、近代以降の文章3問(配点110点)、古文・漢文各1問(各45点)と、現行より近代以降の文章の配点が高くなり、試験時間が10分長くなります。

○数学②(数学ⅡBC)の試験時間が60分から70分に

 大問数が4から6に増加し、試験時間が10分長くなりますが、解答しなければならない問題の量が増えるわけではありません。

「情報」「地理歴史・公民」の
利用方法はどうなる?

2025年度 大学入学共通テスト 「情報」「地理歴史・公民」利用方法
【一般選抜(前期)】(2023年5月時点)

 新課程共通テストの出題教科・科目、配点は明らかになりましたが、どの教科・科目を課し、配点をどのようにするかは各大学に委ねられています。ポイントとなるのは新たに出題される「情報」と、大きく再編される「地理歴史・公民」の利用方法です。では国公立大学の状況について見てみましょう。

○「情報」の利用状況

 国立大学においては、ほとんどが課しますが、その配点については未公表の大学が多い状況です。その中で、北海道、徳島、香川の各大学は、「情報」の受験を必須とするものの、配点は見送る方針です。なお、北海道大学、香川大学は2025年度入試、徳島大学は2026年度入試までの措置であり、それ以降の入試については変更があり得ます。
 公立大学では、必須とする大学、選択とする大学、課さない大学がそれぞれ一定数存在します。国立大学、公立大学いずれにおいても、学部・学科等によって利用方法が異なる大学もあるので注意が必要です。
 各大学の「情報」の配点は、2024年7月までには明らかにされる予定です。それまでに公表する大学も少なくないと思われますので、特に志望校については小まめにチェックしておきましょう。

○「地理歴史・公民」の利用方法

 ほとんど全ての大学で、新たに共通テストの出題科目となる6科目のうち、「地理・歴史・公共→2」を除く5科目は選択可としています。一方、必履修科目のみで構成されている「地理・歴史・公共→2」については、難関大学を中心に、選択不可としているケースが少なくありません。こちらも学部・学科等によって異なる場合がありますので注意が必要です。
 なお、医学部医学科については、現行、大学によって①「地理歴史Bまたは倫理、政治経済のみ可」②「①に加えて現代社会も可」③「地理歴史A科目以外はすべて可」④「すべて可」の四つの選択科目パターンが存在しますが、新課程入試からは「地理・歴史・公共→2」の選択が可か不可かの2パターンに絞られます。2025年度入試では、選択可としているのは50校中19校で、少数派となっています。

※最新情報については、大学入試センター等のホームページを確認してください。

この記事は2023年6月21日刊行『Y-SAPIX JOURNAL』2023年7・8月号に掲載された記事のWeb版です。※公開にあたり、一部内容を変更した箇所があります

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