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英語こぼれ話#9 英和辞書の使い方A to Z(初級編)

最終更新日:2024年5月31日(金)


皆さん、こんにちは。
今回の記事は、この春から高校生になった皆さん、または「英語の成績を伸ばしたい!」と考えている高校生の皆さんに向けた内容です。
突然ですが、以下の英文を読んでみてください。

もしも、「この文を日本語に訳してください」と言われたら、あなたは訳せますか?
もちろん、「なんとなく」どのような意味なのか、ということはわかる人もいるでしょう。
ただ、正確な和訳をしようとすると、下線を引いた「broach」という単語の訳に苦労すると思います(ちなみに、英語検定1級レベルの単語です)。
このようなとき、あなたはどうしますか?

そうですね、英和辞書を引きますね?
わからない語彙に出会ったらすぐに辞書を引く、という習慣をつけることは、長い目で見て非常に大切です。

ところが、実際に辞書を引いてみると困ったことが起こります。

例えば、こんな経験はありませんか?

わからない単語の意味を知りたくて英和辞書を引くと、その単語の項目には色々な意味が10個近くもズラズラと書かれていて、「今知りたい意味がどれなのかわからない!」と言いたくなったことが。

あるいは

時間がないので仕方なく一番上にあった意味をテキストにメモし、わからない単語全てにその作業を繰り返していった結果、最終的に意味不明なメモの羅列が出来上がって頭を抱えたことが……

このような経験をしたことがある人は、実は「英和辞書の正しい引き方」がわかっていないのかもしれません。

一つの見出し語にたくさんの意味が載っていることも多い英和辞書ですが、適切な使い方さえ習得すれば、必要な情報を効率良く見つけ出すことができるようになります。

今回は、辞書の効率的な引き方を学んでいきましょう!

〇実際に辞書を引いてみよう!


それでは、実際に辞書を引いて、冒頭の英文に登場したbroachという単語を調べてみましょう。

ちなみに筆者の電子辞書に収録されている『ジーニアス英和大辞典』で調べると、以下のように書かれたページが見つかります。

broach1 /bróʊtʃ/
〔初【名】13c;【動】14c;中世ラテン語brocca(くぎ,先端)より.cf. brooch〕
【動】(他)
1 …を〔人に〕初めて話題に出す(introduce)〔to, with〕          [用例]
2 [おどけて]〈樽(たる)など〉に口を開ける;(飲み口を開けて)〈酒など〉を出す.
3 〈穴〉をブローチで広げる[仕上げる](out):〈石〉を刻む.  

(自)(鯨・潜水艦などが)浮上する.

【名】
1 先の尖ったもの[道具];焼串(ぐし).
2 穴ぐり器,ブローチ:(樽の)穴あけ錐(ぎり);ブローチで開けた穴.
3 《米》=brooch.
4 (シリンダー錠内の)ピン《キーの刻みに押されて動く》.
5 (粗仕上げ用の)石のみ.

【出典:小西友七・南出康世 編集主幹『ジーニアス英和大辞典』(大修館書店、2001年)】

いかがでしょうか?
broachという単語ひとつを調べただけで、実に9種類もの訳(意味)が出てきてしまいました。

では、この中からどうやって今回必要な訳を見つけ出せばよいのでしょうか?

一番上から順番に訳を当てはめていくこともできそうですが、欲しい訳が上の方になかった場合、全ての訳をチェックするのは大変ですよね。
もっと賢い方法がありそうです。

〇辞書を素早く引く方法

ここで注目してもらいたいのが、辞書の項目中における【動】(他)や―(自)【名】となどの記号についてです。

気づいた人もいると思いますが、これは単語の品詞を表しています。
【名】はもちろん名詞、【動】(他)他動詞を、―(自)自動詞を表します。(辞書によっては「vt」(他動詞)「vi」(自動詞)という記号を用いることもあります)

今回のbroachのように、英語には複数の品詞にまたがって多くの用法を持つ単語が多数あり、そのような単語の訳語は、品詞ごとにグループ化されて並べられているのです。

ということは、「自分が知りたいのはどの品詞の意味か?」があらかじめわかっていれば、全ての項目をチェックする手間が省けます。
つまり大切なのは、「辞書を引く前に、調べたい単語の品詞を判断しておく」ことなのです。
 
ここで、最初の英文をもう一度見てみましょう。下線を引いたbroachの品詞がわかりますか?

動詞だということはすぐにわかりますね。さらに言えば、直後にthe matterという目的語(らしき名詞)があることから、おそらく他動詞だということまで判断できるはずです。 他動詞、自動詞という言葉に馴染みがない人はこちらをどうぞ!

ここまでわかってしまえば、他動詞のbroachの意味は3つしか記載されていないため、後はそれらを順にチェックするだけで済みます。文脈から判断しても、今回は項目1の「…を初めて話題に出す」という意味だということは明らかですね。

ということで、例文の訳は以下のようになります。

○おわりに

いかがでしたか?
わからない単語を辞書で調べる前に、ちょっと考えて品詞の判断をしておくクセをつけることで、辞書を引くスピードは各段に速くなります。

今回は「辞書の使い方:初級編」として、英和辞書を「速く」引く方法をご紹介しました。

次回は「辞書の使い方:上級編」と題して、さらに「深く」英語を学びたい人向けに、辞書を活用してさらに英語の力を伸ばしていく方法をご紹介します。

次回もぜひ読んでみてください!

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