大学入学共通テスト徹底分析!【令和3年度版】
新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として厚生労働省首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。またコロナワクチンに関する情報は首相官邸のウェブサイトをご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
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大学入学共通テスト徹底分析!【令和3年度版】

令和3年度大学入学共通テストについてY-SAPIXが徹底分析しました。
情報収集の一環として、ぜひお役立てください。

「令和3年度 大学入学共通テスト」の概要

初の共通テストの志願者数は53万5245人と昨年度よりも減少し、そのうち本年度末に高校等の卒業を予定する卒業見込者(現役生)は44万9795人と、志願者全体の84.0%(昨年度は81.1%)を占めました。既卒者は8万1007人で、15.1%(昨年度は18.0%)でした。16日・30日は地理歴史・公民、国語、外国語、17日・31日は理科と数学の試験が実施されました。

今回、共通テストを利用する大学は、国立が82、公立が91、私立が533と、センター試験利用大学数が過去最高を記録した昨年と同数の合計706。私立の利用大学数も昨年度と同じですが、センター試験を利用してこなかった学習院大学、上智大学が利用するなど、主要大学での利用がより進みました。

共通テストは、実施に係る日程等に関してはセンター試験を踏襲しています。変更点として大学入試センターは7点を挙げています。

1. 思考力、判断力、表現力等を発揮して解くことが求められる問題の重視
2. 「数学①(「数学Ⅰ」「数学Ⅰ・A」)」の試験時間を60分から70分に変更
3. 「理科②(「基礎」のつかない科目)」の選択問題を廃止
4. 「英語」の出題方法等
 ・「英語(筆記)」を「英語(リーディング)」に名称変更
 ・センター試験で出題されてきた「発音・アクセント・語句整序など」を単独で問う問題は出題しない
 ・英語表記はアメリカ英語に加えてイギリス英語を使用する場合がある
5. 「英語(リーディング)」の配点を200点から100点に、リスニングの配点を50点から100点に変更
6. 「英語(リスニング)」で、聞き取る英語の音声を2回流す問題(2問)と1回流す問題(4問)がある
7. 教科・科目の試験成績について、「科目別得点」に加えて新たに9段階の「段階表示」を大学に提供

新型コロナウイルス感染症対策に伴う変更点など

新型コロナウイルス感染症の影響に伴う卒業見込者の学業の遅れに対応する選択肢を確保するため、本試験は本来の第一日程1月16日(土)・17日(日)に加え、第二日程1月30日(土)・31日(日)にも実施されました。第一日程の追試験は第二日程で実施され、全都道府県に試験会場が設定されました。また、受験生はマスクを着用することが義務付けられるなど、例年とは異なる状況下での実施となりました。

共通テスト元年、大幅難化は見られず

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志願者数は両日程合わせて53万5245人と、昨年度より2万2454人減少し、3年連続の減少となりました。その内訳を見ると、現役生(高等学校等卒業見込者)が2440人の微減だった一方、浪人生など(高等学校等卒業者)は1万9369人減と約20%の大幅減となり、2年連続で現役生、浪人生などの双方が前年割れになりました。浪人生などの減少の要因は、本年度からの入試改革を敬遠して、昨年度入試での入学を決めた現役生が多かったことが考えられます。

一方、昨年度まで2年連続で下落していた現役志願率(現役生総数のうち共通テストに出願した人数の割合)は上昇に転じ、過去最高だった2018年度の44・6%に次ぐ44・3%となりました。コロナ禍における総合型・学校推薦型選抜の不確定要素や、独自入試が行われなかった場合に共通テストのみで合否判定が行われる大学が見られることなどが、現役志願率上昇を後押しした面もあるかもしれません。

本年度の共通テストは、新型コロナウイルス感染症対策として、本試験が二つの日程で実施されました。志願者数合計53万5245人のうち、第二日程の1月30日(土)・31日(日)の志願者は0・13%の718人にとどまり、ほとんどが第一日程の1月16日(土)・17日(日)で受験したため、国公立大学2次試験への出願動向やボーダーライン等はほぼ第一日程の得点状況によることになります。

1月22日(金)には本試験第一日程の平均点等一覧(中間集計その2)が公表されました。中間集計段階の平均点を昨年度最終発表の平均点と比較すると、倫理、数学ⅠA・ⅡB、物理基礎、地学基礎、生物、地学の易化が目立ちます。特に数学でⅠA・ⅡB合わせて15点近く平均点が上がったこともあり、5教科7(8)科目900点満点では文系型・理系型ともに昨年度よりも各大学のボーダーラインが全体的にやや上がると考えられます。ちなみに、数学ⅡBの平均点が59%を超えるのは2002年度センター試験以来19年ぶり、数学ⅠAの平均点を上回るのは2013年度以来8年ぶりと、記録的な数字となりました。

また、化学と生物、倫理と政治・経済の平均点差が20点以上となったため、センター試験時代の2015年度に実施されて以来6年ぶりに得点調整が行われました。得点調整には「分位点差縮小法」という方式が用いられます。

理科の場合、最も平均点が高かった生物と化学・物理の間で得点調整が行われます。地学は受験者数が1万人未満のため得点調整の対象にはなりません。物理・化学に対しそれぞれの得点に応じて最大9点加点され、調整後の平均点差が15点(通常起こり得る平均点の変動範囲)となるようにします。

公民は、最も平均点が高かった倫理と現代社会、政治・経済の間で得点調整が行われました。現代社会、政治・経済において、理科と同様に最大8点加点されます。

なお、第一日程、第二日程間の得点調整は行われません。さらに、第二日程は志願者が1万人に満たないため、得点調整は行われない見込みです。

来年度、現高2生の受験年度である2022年度は共通テスト2年目となります。試行テストを基にした予測では、共通テストはセンター試験よりもかなり難化するのではないかという見方もありましたが、平均点を見る限り極端な難化は見られませんでした。配点が高くなった英語リスニングに関しても、平均得点率は昨年並みとなっています。しかし、来年度も同様であるとは限りません。先入観にとらわれることなく、しっかりと準備をするとともに、志望大学等の入試情報への注視も怠らないようにしましょう。

国語 ―センター試験を踏まえつつ、新傾向の問題が出題された

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本年度の特色

・全ての大問で複数テクストの読解を問う設問が扱われていた。
・センター試験を踏襲した設問と試行調査で扱われていたような新傾向の設問がミックスされていた。
・第2問(文学的な文章)で試行調査には見られなかった、解釈の多様性に基づいて適切な批評を選択する問題が出題された。

昨年度との対比

本年度は新傾向の設問が散見されました。

第1問(論理的な文章)は、センター試験で出題されてきた評論の問題に加え、試行調査で見られた考察問題、複数の文章を関連づける設問が出題されました。

第2問(文学的な文章)も、センター試験の傾向を踏襲した小説からの出題ですが、問6では本文に対してあり得る批評を選択するという、解釈の多様性に基づく新傾向の出題が見られました。この出題形式は昨年度のセンター試験や試行調査の時点では出題されていなかった形式です。

第3問(古文)は、前半部分は物語文の読解を問う従来のセンター試験を踏襲した形式の設問でしたが、問5では和歌の鑑賞力を問う、試行調査に近い設問が見られました。

第4問(漢文)は、試行調査同様に複数の資料を踏まえた理解が問われていましたが、重要語や訓読の理解については、センター試験と同じ形式の問題も少なくありませんでした。

講評

【全体】
センター試験と比べ、ほぼ同程度の難易度に落ち着いていました。また試行調査(第2問~第5問)と比較しても、奇抜な問題はほぼありませんでした。

【第1問】
出典は香川雅信『江戸の妖怪革命』でした。本文は妖怪に対する認識の変容を論じた文章です。問2~問4は意味段落ごとの理解を問う従来のセンター試験を踏襲した出題でしたが、漢字問題(問1)が5択から4択になり、表現に関する問題(従来の問6)は姿を消しました。

また、問5は生徒作成の「ノート」を提示しての空欄補充問題で、段落構成や複数の文章との関連付けが問われています。本文を芥川龍之介の『歯車』と関連付けて考察させる問いは目新しいものの、本文の要旨を押さえていれば選択肢の判別は困難ではなかったでしょう。

【第2問】
出典は加能作次郎『羽織と時計』でした。昨年度のセンター試験に引き続き、小説の一節からの出題です。1918年に発表されたやや古い文章であるものの、登場人物の心情は比較的把握しやすかったでしょう。問4は本文中に根拠となる箇所が乏しく、選択肢の精査が求められましたが、全体的に従来のセンター試験を踏襲した作りとなっています。

ただし、問6は本文に対する批評文を取り上げ、解釈の多様性に基づく出題がなされており、新傾向問題といえます。

【第3問】
出典は『栄花物語』で、妻を亡くした藤原長家が悲しみに沈む様子を描いた場面です。従来のセンター試験に比べ本文量は少ないですが、本文に敬語が多用されており読解はやや難しかったといえます。

問題の形式はセンター試験から大きく変わらないものの、一つの傍線部に対し、語句、文法、表現の効果等を多角的に問うた問3や、本文中の和歌贈答を他作品(『千載和歌集』)の表現と比較させる問5は試行調査の流れをくんでおり、新傾向の出題といえます。

【第4問】
出典は、欧陽脩『欧陽文忠公集』所収の詩「有馬示徐無党」(問題文Ⅰ)と、『韓非子』の一節(問題文Ⅱ)です。問題文Ⅰの詩は馬車を操縦する要諦を述べたもの、問題文Ⅱは詩中に見える人物の逸話です。

問1・2・4・5は語句や訓読、解釈などセンター試験にも見られた形式であり、重要語の正確な理解が必要です。問3は問題文Ⅰの詩の空欄に入る字を問題文Ⅱから選ぶ問題、問6は問題文ⅠとⅡの両者を踏まえた内容理解を問う問題です。複数の文章を踏まえた解答が必要ですが、両者とも分かりやすい内容であり、正解は選びやすかったでしょう。

数学Ⅰ・A ―題材の質は高いが、誘導やヒントが多く、高得点が狙えるセットだった

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本年度の特色

・試験時間は70分だが、ボリュームはたっぷりで、時間に追われることにかわりはなかった。
・試行調査と同様に、答えを選択肢から選ぶ問題が多く出題された。
・花子さんと太郎さんの会話文が2カ所あり、どちらも問題のヒントとなっていた。

昨年度との対比

難しかった昨年度のセンター試験と比べると、問題の質は同程度、もしくは難化したともいえるものでしたが、誘導やヒントが満載で解き進めやすくなっており、高得点が狙えるセットだったといってもよいでしょう。とはいえ、試験時間は70分と10分長くなったものの、ボリュームはたっぷりで、時間に比べて処理することが多くあり、受験生にとっては時間との勝負だったことにかわりはありません。

大方の予想通り、計算量はぐっと減少しました。「データの分析」は、昨年度と同様に、標準偏差や相関係数等の計算は皆無で、箱ひげ図等の読み取りのみでした。さらに、選択肢から答えを選ぶ問題も多くあり、これも計算量の減少の一因といえます。

注目された対話文は2カ所ありましたが、どちらも露骨なヒントに過ぎず、その必要性は疑問に思われます。選択問題の中では、「確率」が易しい一方、「整数」が難しく、難易度に隔たりがありました。

講評

【第1問】
前半は2次方程式で、対話文が着眼点を与えてくれます。後半は三角比の問題で、(1)の最後に(3)のヒントがあり、少し離れているので、気付けなかった人もいたでしょう。

【第2問】
前半は2次関数で、「ストライド」と「ピッチ」を定義しますが、陸上部等で元々なじみのある人とそうでない人で不公平があったと思われます。後半はデータの分析で、計算の必要が全くありません。

【第3問】
くじ引きの確率の問題です。二つの箱を考え、条件付き確率の比が、元の確率の比と一致することを発見し、箱を3個、4個と増やしていきます。対話文が大きなヒントとなっています。

【第4問】
不定方程式の問題ですが、円上の点の移動と表現されています。最後は、合同式を用いるとすっきりと解けますが、試験場では全て書き出してもよいと思います。

【第5問】
三角形と円の問題です。辺の比が1:2:√5の直角三角形が繰り返し出てきます。ポイントとなる「方べきの定理」は問題文に書いてあります。

数学Ⅱ・B ―ボリュームはあるものの、計算量は減少。誘導は丁寧であり、高得点が可能なセットだった

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本年度の特色

・選択肢から解答を選ぶ問題が増え、計算量は減少したが、時間に比べてボリュームはあり、時間との勝負にかわりはない。
・誘導やヒントが満載で、流れに乗れば、高得点も可能なセットだった。
・選択問題の並びが、試行調査同様に、「確率分布と統計的な推測」「数列」「ベクトル」だった。

昨年度との対比

難しかった昨年度のセンター試験と比べると、穏やかなセットでした。数学Ⅰ・Aと同様に、丁寧な誘導やヒントが満載で、流れに乗ることができれば高得点も可能なセットだったといえます。また、試行調査と同様に、選択肢から解答を選ぶ問題が増え、計算量が減少したことも軽めに感じる一因でしょう。

とはいえ、全体的にボリュームがあり、時間に余裕があるわけではありません。注目の花子さんと太郎さんの対話文は一つだけあり、決定的なヒントを与えてくれています。微分積分と数列で、文字式の計算が多く出題されており、練習が必要です。選択問題の並びが、試行調査同様に、「確率分布と統計的な推測」「数列」「ベクトル」となっており、統計の重要性が増してきていることを感じます。

選択問題の中では、「数列」の処理内容が多く、若干難しく感じるかもしれませんが、問われていることは基本的なので、冷静に対処したいです。

講評

※第3問については省略。

【第1問】
前半は三角関数の問題です。cosの合成は、教科書等で取り上げられることが少なく、虚をつかれた受験生も多くいたでしょう。後半は指数関数の問題です。最後の問いは、対話文に決定的なヒントがあります。

【第2問】
微積分の問題です。関数のグラフのy切片における接線について繰り返し問われており、早くその仕組みに気付いた方は、順調に解き進めたことでしょう。試行調査と同様に、与えられた関数のグラフを選ぶ問題が2題出題されました。

【第4問】
ある関係式を満たすという条件から、数列の具体的な形を求めます。あまり見かけない問われ方であり、処理する内容も多いですが、一つずつは基本的ですから、冷静に対処したいです。

【第5問】
ベクトルを用いて、正十二面体の中に正方形を発見する問題です。すでに知識として持っていた方も多いことでしょう。知らなくても、誘導が丁寧で作業量も例年に比べると大したことはありません。正確な図が与えられていることも、助かります。

英語(リーディング)―総語数が約1100語増えて、速読の重要性が増した。

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本年度の特色

・リーディングの総語数は約4300語→約5400語と、センター試験に比べて分量が25%ほど増加した。時間制限が厳しい。
・英語表現そのものはセンター試験より平易になった。求められているのは処理速度と、内容を端的にまとめる力。

昨年度との対比

全体の解答数は47であり、昨年度センター試験の54から減少しました。これはセンター試験で課されていた発音問題や文法問題がなくなり、出題が全て読解問題になった影響です。しかし、読解問題が増えると、読まなければならない英文も増えます。この結果、80分という試験時間の中で全ての問題を解き終えることは、センター試験よりも難しくなりました。英文を読んでから正答を選ぶまでの処理速度が、得点を大きく左右したテストだといえるでしょう。

講評

全体を通して求められたのは平易な英文に書かれた情報を読み取り、正答に至るまでの処理速度です。しかし、特に後半では、大量の英文から重要な情報のみを拾い、それらを他者に伝えやすい形にまとめる力が明確に求められています。

【第1問】
カジュアルな場面で用いる英語が問われました。友人とメッセージのやりとりをする場面が登場し、ほぼ全てが平易な英語です。

【第2問】
少しフォーマルな場面で用いる英語が問われました。校長先生と生徒会長が掲示板で意見交換をする場面が登場し、丁寧な表現や形式ばった表現が多い点が特徴です。

【第3問】
時系列を考えさせる問題です。例えば、空港からホテルまで移動するのにかかる時間を、長文や図を参考にして考える問題が登場しました。時間のかけすぎに注意しなければいけない問題です。

【第4問】
複数の図表を参考に、時系列を考えさせる問題です。情報量が多く複雑に見えますが、長文をしっかりと読めば図表の半分以上は見る必要がないため、読解力があるほど効率よく解くことができます。

【第5問】
物語文を読み、その内容をまとめる問題です。長い英文の内容を小さなスライドにまとめていくため、長文から必要な情報のみを抜き出す必要がありました。

【第6問】
説明文を読み、その内容をまとめる問題です。センター試験と似た出題であるため、解きやすいと感じた受験生も多かったでしょう。

英語(リスニング) ー世界各国の英語を聞き取る訓練が必要

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本年度の特色

・リスニングでは英文が1回しか放送されない問題が登場。その結果、総語数も約1100語→約1500語に増加した。
・英語表現そのものはセンター試験より平易になった。求められているのは処理速度と、内容を端的にまとめる力。

昨年度との対比

放送された英文は、昨年度センター試験の英文よりも平易です。しかし、平均点はセンター試験以下にとどまるでしょう。なぜなら英文が1回しか放送されない問題が初めて登場し、それらが全体の約6割を占めたからです。さらにはセンター試験ではほとんど登場しなかった、イギリス英語などの話者が登場しました。普段から多様な発音の英語に接して、耳を慣らしておく必要があります。

講評

学習指導要領にうたわれた「多様な英語」が登場しました。日常会話から学術的な論説文まで、そしてアメリカ英語の発音からイギリス英語の発音まで、内容面においても発音面においても、多種多様な英語を聞く訓練を積みましょう。

【第1問】
話者は1人で、放送は2回行われました。10~15語程度の英語を放送し、話者が何を言いたいのかを選ばせる問題です。英語の表現は平易で、発音もアメリカ英語のみだったため、解きやすい問題でした。

【第2問】
話者は2人で、放送は2回行われました。発音はアメリカ英語のみで、解きやすい問題でした。

【第3問】
話者は2人で、放送は1回のみ行われました。1回の放送で英語を聞き取らなければならず、さらにはイギリス英語の話者が登場したため、イギリス英語の発音に慣れていない受験生にとっては難しい問題でした。

【第4問】
A問題の話者は1人、B問題の話者は4人で、どちらも放送は1回のみ行われました。B問題の話者4人のうち1人はイギリス英語の発音で、1人はネイティブではない話者だったため、特徴的な発音を聞き取りにくいと感じた受験生は多かったでしょう。

【第5問】
話者は1人で、放送は1回のみ行われました。世界幸福度報告に関する学術的な講義を2分30秒以上にわたって読み上げ、その内容を答えさせる問題です。

【第6問】
A問題の話者は2人、B問題の話者は4人で、どちらも放送は1回のみ行われました。B問題はアメリカ英語とイギリス英語とを聞き分けて答える必要があるため、今年最大の難問です。

物理 ―物理法則の十分な理解と、与えられた状況の定性的な読み取りを試す良問が多い

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本年度の特色

・公式頼みの計算よりは物理法則の本質的な理解と問題への対応力を試す、センター試験の特徴を引き継ぐ問題が中心。
・数値計算が増加し、数値を1桁ずつマークする解答形式もあった。一方で文字式の計算は平易なものだけで、量も少ない。
・熱力学・原子分野の問題量が少なく、力学でも円運動・単振動が出題されないなど、扱われる分野に偏りが見られた。

昨年度との対比

問題構成は昨年度のセンター試験から選択問題を除いたものとなりました。苦手とする受験生が多い円運動・単振動・交流回路などからは出題されませんでした。公式を運用して文字式の計算を行わせる問題が激減しました。かわって定性的な考察を要求する設問が増加し、数値計算の問題も、複雑な計算を力技でこなすよりも対称性などに注意して状況を見通す方が解きやすくなるよう工夫されていました。

講評

【第1問】
問1・問2は力学の基本事項に関する問いですが、設定が工夫されています。問3は電位差・電場・静電気力の関係について基本的な概念の理解を問う問題です。問4はドップラー効果とうなりについて定性的な考察を行う典型問題です。問5はp-Vグラフを用いた定性的な考察が必要で、差がつきそうな問題です。

【第2問】
Aは直流回路の数値計算問題で、回路の対称性に注目して手早く処理したい問題です。コンデンサーの充電について、電荷ゼロの初期状態と最終的な定常状態を定性的に理解しておく必要があります。
Bは磁場中を運動する導体棒による電磁誘導の問題で、問6は問5の解答に基づいてどの保存則が成立するかを判断させる見事な問題です。

【第3問】
Aは光の分散・屈折・反射に関わる、主に定性的な思考力を試す問題で、問題文中のヒントをうまく使いこなせるかが試されます。題材のダイヤモンドが目新しいかもしれません。Bは原子分野ですが、ほぼ力学と電磁気の知識だけで解ける問題です。

【第4問】
放物運動と衝突に関わる問題で、後半は3物体間の衝突を扱う、厳密な解釈が難しい問題です。誘導に沿って保存則などの物理法則にのっとり、定性的に考える力が問われました。問4は会話文として新しい見た目を取り入れています。

物理基礎 ―数値計算や数値の読み取りが重視され、日常生活や実験などを意識した設定が多い

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本年度の特色

・会話文の正誤判定、多くの情報の中から必要なものを抽出する問題など、新形式の問題が見られた。
・数値計算が増加し、数値を1桁ずつマークする解答形式もあった。一方で文字式の計算はなかった。
・読ませる文章量が増加した。不要な部分は効率よく読み飛ばし、解答に関わる部分は注意深く読む必要がある。

昨年度との対比

問題構成は昨年度のセンター試験と同様ですが、問題文の分量が増加し、負担が増しました。形式面では会話文の正誤判定、数値を直接マークする解答形式など目新しいものがありました。

また、計算は従来は文字式の計算が中心でしたが、本年度は全て数値計算となりました。見た目の上では日常生活や実験の場面を取り入れ、共通テストらしい変化をアピールするよう工夫されていました。

講評

【第1問】
問1・問2は基礎的な内容です。問3は電磁波の技術的応用の設問で、物理に関わる常識が問われました。問4は会話文の正誤判定で、下線部以外は読み飛ばしても解答可能ですが、判定ポイントが分かりにくそうです。

【第2問】
Aは音の波形。問1は波形が見慣れた正弦波ではなく、問2のグラフ選択は注目点の選び方が難しい問題です。Bは変圧器と電力。問3・問4は基礎的な内容です。問5は必要な情報を抽出させる問題で、与えられた情報が曖昧で迷いやすそうです。

【第3問】
台車の運動の実験です。問1・問4は物差しの図や誤差を含む実験データの読み取りです。問2は数値を直接マークするため、正確な計算力が必要です。問5はおもりだけを考えることに注意しましょう。

化学 ―問題数は減少したが、やや難化。試行調査に似た形式の問題が出された。見たことのない題材に対応する思考力が必要

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本年度の特色

・従来同様、幅広い分野からの出題。有機・高分子分野の割合が増加。
・問題数は減少したが、それ以上に思考力が必要となり、難易度が上がる。解答時間に余裕なし。
・見慣れない題材を自分で筋道を立てて解く能力が必要。従来のセンター試験の過去問対策では高得点は望めない。

昨年度との対比

問題数、設問数ともに減少しました。しかし、従来より長く、見慣れない文章の設問を読み、それを理解し、解答の筋道を自分で組み立てる能力がより強く求められました。分量自体は昨年度と変わらないため、結果的に時間的な余裕がなくなったでしょう。

出題範囲は従来通り満遍なく広く、さらに有機・高分子・糖の分野の点数配分が3割から4割へと増加しました。従来のセンター試験の過去問対策のみでは高得点は望めなくなりました。

講評

【第1問】
問1は2族の金属イオンの塩の溶解性を整理できていたかがポイントです。問3は頻出の分子間力と沸点の関係の理解が必要です。問4は蒸気圧が飽和する物質の振る舞いをグラフで理解しておく必要がありました。

【第2問】
問2では見慣れない電池の反応を理解して計算する必要がありましたが、半反応式は与えられているので簡単です。問3aは状態図を把握している必要がありました。問3bはある結合が、結合している両原子に分配されると考えれば容易です。問3cはヘスの法則に基づき変化を追って丁寧に計算しましょう。

【第3問】
問1は半反応式を書ければ容易です。問2は同族元素の細かい知識が必要でした。問3は実験操作と反応を理解し、自分で解く筋道を立てなくてはならず、思考力が要求されました。

【第4問】
問1~問4は有機・高分子に関する標準的な問題でした。問5は見慣れない題材であり、自分で立式の方針を立てなければなりません。例えば、1本の鎖に含まれるペプチド数を算出する等式を立てられれば容易です。

【第5問】
問1はグラフを用いた問題でしたが、グラフを用いなくても解答は可能でした。問2は「還元性がない」ことから異性化できないことに気付くべきです。問3は有機の構造決定ですが、ほぼ知識問題でした。

化学基礎 ―ほぼ従来通りの内容と難易度。やや計算力が必要な問題と見慣れない題材が扱われたが、化学基礎の知識で対応可能

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本年度の特色

・設問数が減少し、問題数が増加したが、時間的な余裕と難易度は昨年度と変わらず。
・やや立式が込み入った計算問題があった。筋道を立てて立式する思考力が必要。
・陽イオン交換樹脂を題材とした見慣れない問題が扱われた。しかし、化学基礎の知識で解答は十分に可能。

昨年度との対比

設問数が13から10へ、マーク数が15から17へと変化しましたが、解答に必要な時間は昨年度とあまり変わりません。計算の立式がやや込み入った問題があり、昨年度よりやや思考力が必要でした。

陽イオン交換樹脂を題材とした見慣れない問題が扱われましたが、説明をよく読めば解答に支障はありませんでした。

講評

【第1問】
問3が見せ方は新しいですが、従来の問題と変わりません。問5は化学基礎ではあまり問われない知識ですが、イオン化傾向から予想できます。問8は半反応式が与えられていますので、必要な係数さえ拾えれば容易に計算できたでしょう。それ以外の問題は従来のセンター試験と変わりません。

【第2問】
問1はイオン交換樹脂という目新しい題材でしたが、陽イオンの価数の分だけ水素イオンが生じるとさえ把握できれば、むしろ簡単です。問2は問題文もやや長く、実験操作を理解するために時間がかかったかもしれません。

実は問2aとbは単なる知識問題で独立して答えられました。問2cは、化学基礎としては見慣れない問題で立式に戸惑ったかもしれません。

生物 ―以前からある思考力を試す問題だが、文章読解・実験考察の比重が増した。むしろ知識が不足していても解けてしまい、高得点を取りやすかった

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本年度の特色

・身近な題材や具体的なテーマからの導入が多く、それに関連した多分野からの横断的な設問が増えた。
・単純な知識問題はなく、文章読解などを伴う問い方になった。ただ、選択肢を読めば容易に解答できる問題が多かった。
・複数の実験結果を総合して考える問題が増え、実験全体の流れを理解して要点を捉える力がより求められようになった。

昨年度との対比

大問数は昨年度と同様6題であり、試行調査の5題から増加しましたが、問題ページ数は31ページで、昨年より減少し試行調査と同程度でしたので、分量はあまり変化はありません。

直接単語を問う問題がなくなり、知識であっても文章正誤など理解と活用が求められる形式でした。これらはセンター試験でも出題されていましたが、それを集めた印象です。逆に読解力さえあれば、高得点が取れてしまう内容でした。

講評

【第1問】
乳糖の分解に関する、分野横断的な問題。問1は乳糖の発酵を知らなくても選択肢から推測できます。問4はSNPのタイプと形質の対応関係を、複数のデータから読み取る必要があります。

【第2問】
外来生物の侵入に対するアノールトカゲの進化と適応に関する実験考察問題。問3・4は複数の実験結果を総合して考える問題ですが、選択肢の正誤の判断はしやすいです。

【第3問】
群落全体の生産構造図を比較する問題。問1は図を読み取る問題ですが、直前の会話文の内容は含まないので注意。問2・3の計算問題は文章中の内容から素直に計算すれば正解できます。

【第4問】
鳥の繁殖期における歌の、学習との関連を実験した問題。問2は表を読む平易な読解問題。問3は文章の穴埋めですが、文脈から解答はしやすいです。

【第5問】
A:問1は植物の発生に関する分野横断的な知識問題。問2・3は実験結果の平易な読解問題。
B:問5はオーキシンの基本知識で解答可能です。問6は実験の設定を考える問題で、思考力が求められます。

【第6問】
A:問1は発生に関連する基本知識の問題。問2は仮定からの結果を推測する平易な考察問題。
B:眼の発生と機能に関する実験考察。問3~5はそれぞれ実質一つの結果を解釈する考察問題です。

生物基礎 ―実験考察や図の読解など、生物と同様の出題になった。単語の暗記だけではなく、問題演習により理系的な思考力を身につけよう

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本年度の特色

・身近な題材や具体的なテーマからの導入が増えた。
・単純な知識問題はなく、文章読解などを伴う問い方になった。丸暗記では解答できず、しっかりとした内容の理解が必要。
・実験考察が増加した。単元が少ないだけで、理系の生物と同様の思考力が求められる。

昨年度との対比

大問数、設問数はほぼ変わりないが、解答数は昨年度および試行調査から減少しました。一方、問題ページ数は図表が増えたため大幅に増加しました。

単純な知識問題はほとんどなく、選択生物と同様、知識の活用や図表の分析が必要な問題が多く出され、試行調査を踏襲していることが分かります。また、選択生物同様、具体的なテーマが扱われ、特に第1問では学校のプリントを題材とした特徴的な問題が出題されました。

講評

【第1問】
A:問2は図と短文からなる平易な正誤問題。問3は結局光合成についての2択問題になります。
B:問6は実験考察ですが、問題文が理解できれば知識がなくても正解できます。

【第2問】
A:問1はバソプレシンの知識問題。鉱質コルチコイドとの混同に注意。問2の考察問題は、リード文を理解すれば解答は容易です。
B:問3は文中の「細胞を直接攻撃する」と、自然免疫→獲得免疫の順に起こることを踏まえて選びます。

【第3問】
A:問1・2ともバイオームの理解が問われる知識問題。問2は、温暖化で点が右に移動することが分かれば解答できます。問3は、エは知識、オとカは平易な読解問題。
B:問4は免疫分野との融合問題ですが、グラフの読解は平易。

日本史B ―思考力・判断力を問う問題が多く出題された。センター試験を踏襲する面も見られ、知識に対する十分な理解も要求された。

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本年度の特色

・資料問題が多く出題され、資料の丁寧な読み込みや、思考力・判断力が要求された。
・ただし、従来のセンター試験同様に、知識重視の問題も出題された。
・思考を要する問題が出題されたものの、全体としては標準レベルの出題だった。

昨年度との対比

設問数は32問で、昨年度より4問減少しました。一方で、資料問題や思考を要する問題が増加したこともあり、やや解答するのに時間がかかる問題構成でした。また、社会経済史や文化史からの出題が多かったことも本年度の特徴です。

ただし、共通テストにかわったとはいえ、センター試験を踏襲するような問題も出題されたことには注意が必要です。資料問題などを解くための思考力・判断力はもちろんのこと、知識に対する十分な理解が求められたといえます。

講評

【第1問】
古代~戦後の貨幣史をテーマにした問題です。問1は8世紀前半の貨幣に関する説明X・Yと関連する法令を選ぶ問題で、対応関係が論理的に成り立つものを選ぶ必要があります。

【第2問】
古代の外交・文化についての出題です。問1は中国王朝の地図を年代順に並べ替える問題で、年代感覚が問われ、問4は国風文化への評価の根拠として適当なものを選べるかが問われました。

【第3問】
中世の社会経済・文化などを問われました。センター試験同様、知識重視の設問が並びました。

【第4問】
江戸時代の政治・社会についての出題です。問1は知識を使い、江戸城本丸の模式図からその構造について思考できるかが鍵です。

【第5問】
景山英子をテーマにした問題です。問3・問4は教育史や女性解放運動関連の年代を押さえておくことが必要です。

【第6問】
昭和戦前・戦後の社会経済についての出題でした。問3の寄生地主制の動向や問5の農業統制に関する問題は、提示されたスライドを読み込んだ上で解答することが必要です。

世界史B ―史資料問題が多く、解答に時間がかかるが、難易度そのものは標準的

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本年度の特色

・史資料が大幅に増え、読み取りと知識を連動させて解答する問題が増加した。
・読解に時間はかかるものの、求められる知識レベルは易化の傾向が見られた。
・資料に関連させたことを一因として、出題される時期や地域に若干の偏りが見られた。

昨年度との対比

設問数自体は従来の36問から34問に減少しましたが、史資料が大幅に増加しました。文章を丁寧に読解しなければならず、全ての問題を解答するのに40分前後が必要であったと思われます。グラフ問題は2題、地図問題は1題で、大きな増加は見られませんでしたが、難易度はやや上がりました。西洋史・東洋史のバランスは取れていましたが、東洋史では東アジアを扱った内容が多く、戦後史はやや少なくなりました。

講評

【第1問】
歴史研究における資料調査がテーマとされました。問1・問2がセンター試験形式に近い一方、問3は資料の文脈を踏まえる必要があり、問4・問5も資料の背景を読み取らなければなりませんでした。

【第2問】
世界史上の貨幣をテーマに、近代欧米史とアジア史が問われました。グラフ問題では、二つのグラフを比較して読み取ることが求められました。問3は問題文中のヒントを踏まえて解く必要がありました。

【第3問】
文学作品や歴史資料を読み取り、解答する問題が並びました。問8は歴史学の史料批判を意識した問題で、新しい傾向が見られます。

【第4問】
世界史上の文書がテーマとされました。資料の読み取りは単純ですが、会話文も含めて文章をくまなく読まなければ解答の方針が立たない問題もありました。問2は本年度唯一の地図問題でした。

【第5問】
旅と歴史をテーマに、ヨーロッパと朝鮮半島に関して問われました。問われる知識自体は易化の傾向がありますが、問われ方に工夫が見られました。

地理B ―センター試験までと同じような出題形式が少なくなかったが、新しい出題形式が複数見られたため、やや難化した

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本年度の特色

・5大問構成は試行調査と同じで、センター試験より1大問少ない。解答数はセンター試験の35から32に減少した。
・単純な地名の暗記ではなく、理論に基づく思考力を試す新傾向の問題が複数出題され、解答に時間がかかるようになった。
・センター試験で頻出だった統計資料中の国名や都道府県名などの単純な判定問題、文中の下線部の正誤問題は出題されなかった。

昨年度との対比

センター試験と同じく、地理の全分野から満遍なく出題されました。2016年度以降のセンター試験では6大問中、世界地誌が2大問でしたが、初の共通テストでは試行調査と同じく5大問中、地誌が1大問のみで、他はセンター試験と同じような大問構成でした。

近年のセンター試験にはなく、試行調査で出題された選択肢8個の問題や、試行調査になかった、同じ選択肢を繰り返し選んでよい問題が出題されるなどやや難化したといえます。

講評

【第1問】
自然環境に関する出題でした。選択肢8個の問3、同じ選択肢を繰り返し選んでよい問4、誤りを含むものを全て選ぶ問5など新しい出題形式が集中し、戸惑った受験生も多かったと思われます。

【第2問】
産業に関する出題でした。工業立地の理論が問われた問3は試行調査で類題がありました。他の食料生産、商業などの問題はセンター試験と同じような出題形式でした。

【第3問】
都市と人口に関する出題でした。統計地図と図表の読み取り、市区町村の特徴の判定など、センター試験と同じような出題傾向でした。問5は増加する居住者のいない住宅についてと時事的な出題でした。

【第4問】
アメリカ合衆国の地誌に関する出題でした。問1は(1)の解答を基に(2)を解答する新しい形式でした。問6は2012年、2016年の大統領選挙と時事的な出題でした。

【第5問】
京都府宮津市の地域調査に関する出題でした。地図や航空写真、その他の資料の判読を中心とした出題で得点しやすかったと思われます。

倫理、政治・経済 ―倫理分野は、試行調査と比べてセンター試験的な出題傾向となった。政経分野は、試行調査の傾向を発展させ、資料読解力が問われた

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本年度の特色

・全体的に資料が増加し、解答に時間を要する構成となった。倫理分野は易化し、政経分野はやや難化。
・倫理分野では、全体的に読解問題が増加したが、教科書レベルの知識で解ける設問が多く見られた。
・政経分野では、高校生が見慣れない専門的な資料が多用され、文章の読解力や図表のデータ理解力が大いに求められた。

昨年度との対比

昨年度のセンター試験と比べると、倫理分野では内容面で読解要素が比較的多くなりました。政経分野では、センター試験で過半を占めていた「資料読解がなく、正文または誤文を選ぶ単純な選択問題」が大幅に減少しました。

また、2018年度実施の試行調査(「倫理」と「政治・経済」)と比べて、倫理分野では複雑な形式の設問がなくなりました。政治分野では、古い順に並べる設問がなくなる一方で、1設問で解答数2という新しい形式の出題も見られました。

講評

【第1問】
問1の「董仲舒」や「スンナ派」などやや難しいかと思われますが、その他は標準的な出題です。問4の読解問題も容易です。

【第2問】
問1や問2が読解問題のように思えますが、多神教や鎌倉仏教の知識があれば容易に解答可能です。問4はやや難です。

【第3問】
標準の難度ですが、問4がセンター試験にはなかった形式です。問1のデカルト「高邁の精神」は見落としやすいかもしれません。

【第4問】
ベンヤミンはこれまでにない出題ですが、知識なしで読解で解ける問題です。読解も焦らずに読めば解答できる易しいものです。

【第5問】
全体を通して、教科書の基本的な理解があれば読解は難しくありません。問4や問7は基本問題です。

【第6問】
表の読解や計算問題が複数出題されて解答に時間を要し、難しく感じたかもしれません。問3・問4・問6については、より深い理解が必要だったと思われます。

【第7問】
資料読解に時間を要したかもしれませんが、内容は標準的です。ただし、問6の「グラミン銀行」はやや細かい知識です。

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