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数学と仕事シリーズ#4「ムーアの法則」

このシリーズでは、中高生の皆さんが勉強している数学の知識が、ビジネスの世界でどのように使われているかを紹介します。

数学って、将来必要なの?
と思っている皆さんにぜひ読んでほしいと思います。

1968年設立のアメリカの半導体メーカー、インテルの創設者ゴードン・ムーア氏が亡くなりました。

氏が1965年に発表した「ムーアの法則」はあまりにも有名です。
その内容は『半導体チップの密度は毎年2倍になる』というものでした。

ここだけ聞いても、あまりピンときませんよね。
イメージが湧きやすいように、少し説明します!

半導体チップの密度が2倍になると

①処理性能が2倍
②製造コストが1/2倍

になるので、高性能なIT機器が広く普及することに繋がる、というわけです。

ではこれを数式にしてみましょう。
N年後の倍率Pは次のような式となります。

 指数関数ですね。
つまり、ムーア氏は『半導体チップの密度は時間とともに指数関数的に増加する』と指摘したわけです。

1975年になると、氏はその内容を2年ごとに2倍になると訂正しました。これも数式にしてみましょう。

「ムーアの法則」が提唱されて、すでに半世紀が経過しています。

ざっくり50年($${N=50}$$)とすると、倍率Pは実に33554432倍に達しています。本当でしょうか?(ちょっと信じられない数字ですよね)
 
半導体の密度とは、半導体に含まれるトランジスタの数によって決まります。この半世紀、半導体業界はトランジスタの微小化の技術を磨いてきました。

「ムーアの法則」を自らの達成目標として、半導体の密度を着実に向上させてきたのです。

「半導体業界の発展」を表すとも言えるこの「ムーアの法則」は、今も生きています。
 
偉大なるゴードン・ムーア氏のご冥福をお祈り申し上げます。
 

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