「女の子は理系が苦手」はカリキュラムによって生じてしまう誤解だった!『女の子の「自己肯定感」を高める育て方』吉野明
『女の子の「自己肯定感」を高める育て方』吉野明
(実務教育出版、2019)
著者は鷗友学園女子中学高等学校前校長の吉野明先生。吉野先生は2018年に同校の校長職を退任されました。社会科教員として入職して以来、40年以上の長きにわたって女子教育の第一線でご活躍されてきました。
同著には長い実践によって得られた知見がぎっしりと詰まっています。
鷗友学園と言えば女子校のなかでは極めて珍しく、理系志望者の多さで知られています。吉野先生は「女の子は理系が苦手」という考えは単なる思い込みであると主張します。
一般的に女子と男子には抽象的な概念の発達段階の差があり、女子は「言語→理数」、男子は「理数→言語」の順番で発達します。
しかし、男女平等の下にその差を配慮しないカリキュラムによって「女の子は理系が苦手」という誤解が生じてしまうのです。
鷗友学園ではこの差を考慮したカリキュラムによって、文理選択はほぼ半々、理系の物理と生物の選択では約75%が物理を選択するなど、みごとにその誤解を解消しているのです。
また、本書では他にも思春期女子にありがちな傾向を踏まえ、どのように接するべきかにも触れられています。
女子教育の在り方、多感で難しい女の子の育て方に示唆を与える一冊です。
▼Y-SAPIXからのお知らせ
著者の吉野明先生の講演会を実施いたします。
日時:6/27(日) 11:30~12:30
実施方法:オンライン配信
申込方法:Y-SAPIXのWebサイトからマイページにご登録の上、「イベント申込」より該当するイベントを選択し、お申し込みください。
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