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2023年度 一橋大学・数学

〇概評

今年も1が整数で、5が確率という定番の並びでした。

また、微分法からの出題はありましたが、積分法からの出題が無かったことも昨年と同様です。全体としての難易度は昨年よりも易しく、分量も減少しました。

手を付けやすい問題が多い一方、最後まで解き切ることが容易でない問題も見受けられます。そのような意味で、例年以上に受験者自身の数学力によって点差が付くセットであったと考えられます。

第1問

二項係数を含む求値の整数問題です。二項係数を含む整数問題は東大などでは頻出ですが、一橋大としてはあまり見られない傾向の問題なので、困惑した受験生もいたと思われます。

各々を階乗の形に表して式を整理すると2変数の2次式が得られ、結局は典型的な求値の整数問題に帰着されます。その後は$${k}$$について平方完成するなどして、必要条件を導きながら進めればよいでしょう。二項係数を整理し、与えられた等式を2変数の2次式に変形できたかが最大のポイントと言えます。

 第2問

共通接線が存在するための$${a}$$の条件を求める問題です。共通接線の立式については、一方が放物線ですので、「判別式$${D=0}$$によって手早く処理できる」というところまで気を配ることができると理想的です。

「接線の問題は接点を置く」が原則ではありますが、問題設定の特殊性に目を向けて簡潔に処理しようとする姿勢も、実戦的には重要です。

最終的には2次方程式の解配置問題に帰着されます。このように見ると、1つ1つのステップは基本的ですので、最後まで丁寧な計算を実行できたかどうかで差が付く問題であったと言えます。


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第3問

Pが与えられた不等式を満たすときの四面体の体積を考察する問題です。始点をOに揃えると、Pの動く範囲はある球面の内部および境界であることが分かります。3点A、B、Cは固定されているため、平面ABCと点Pの距離の最大値を考えれば解決することに気付けます。

ベクトルの問題は計算が多くなりがちですが、計算だけで全て押し切るのではなく、「幾何的な視点」を意識することで見通し良く扱えないか、と考えながら取り組む姿勢が大切です。

 第4問

ある規則に従って番号を振られた格子点について考察する群数列の問題です。今年度で唯一、小問が付いている大問です。

(1)は論証ですが、群数列と同様の考え方を用いて$${f(m,n)}$$を$${m,n}$$で表せばよいでしょう。
(2)は(1)の誘導を用いれば、最終的に$${f(m,n+1)=506}$$と整理できるため、あとは群数列の典型問題となります。なお、与えられた等式を$${(m+n-1)(m+n)=1010-2n}$$と書き直し、求値の整数問題として扱う方針もあります。仮に(1)が解けていなくても、(1)の結果を使って(2)に手を付ける習慣を身に付けましょう。

 第5問

さいころを使う確率の問題です。
今回のセットの中では解きやすく、ぜひ完答を目指したい問題と言えます。

ゲームの途中経過を具体的に想像できる問題なので、一つ一つの確率をまずは求めて足し上げることで解決できます。具体的には$${1≦k≦n}$$を満たす自然数$${k}$$に対し、A,B,Cの3人がさいころを丁度$${k}$$回投げて勝つ確率を$${k}$$の式で表し、$${k=1,…,n}$$で足し合わせることで$${P_A}$$を計算することができます。

$${P_A}$$さえ求められれば、$${P_B}$$と$${P_C}$$はすぐに求まります。


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