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英語の「多様性」で変わる大学入試

入試制度は2年で別物に

現在の日本の入試制度は2年たてば別物になります。英語を取り巻く変化は、それほど大きなものです。例えば中学入試では、2021年度から一般入試で英語を入試科目として導入する中学が首都圏で140校を超えています。また、東京都では2022年度に英語スピーキングテストが中3生を対象に導入され、2023年度の都立高校入試からその結果が活用される予定です。そして、大学入試では立教大学など複数の大学が独自の筆記試験を廃止して、4技能型の外部検定試験を利用する方式に切り替えました。

変化は無数にありますが、そのなかでも特に重要なのは、入試で点数化され合否に影響するスピーキング試験の導入です。ただし、入試制度の変化に伴い、スピーキングの重要性は学年によって異なります。以下に2022年4月時点における生徒の学年と、スピーキングの重要性との関係をまとめました。

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もちろん、大学受験で求められるのはスピーキング能力だけではありません。これまでに求められてきたリーディングやリスニングでも新しい学力が要求されるようになり、読み書きに関しても対策が必要になりました。その一端を、2021年1月に実施された大学入学共通テスト(以下、共通テスト)を通して見てみましょう。

共通テストでイギリス英語が登場

突然ですが、皆さんはクッキーとビスケットの違いをご存じですか。「え、同じものじゃないの?」と思った方は正解です。アメリカでクッキーと呼ばれているお菓子が、イギリスに行くとビスケットと呼ばれることがあります。つまり、指しているお菓子は同じでも、国によって用いられる英語が異なる、ということです。

このように、英語といっても国によって用いられる単語はさまざまです。日本人が世界の人々と一緒に仕事をして生きていくためには、これまでのようにアメリカ英語だけを学んでいては足りません。この問題に対応するため、文部科学省は次世代の生徒に多様な英語を学んでもらうことを決定しました。

文部科学省の方針は、2021年度から中学校で全面実施された新学習指導要領にも示されています。生徒が学ぶべき英語を定めたこの要領では、英語の「多様性」がうたわれています。実際に共通テストの公式サイトでも、試験でイギリス英語が出題されるという告知が事前に行われました。そうして実施された第1回の共通テストでは、予想以上にイギリス英語が出題されたことが多数の教育関係者を驚かせたのです。

本記事は、『SAPIX中学部×Y-SAPIX特別編集号 どう変わる?どう学ぶ? 英語教育のこれから2021』から一部を抜粋したものです。続きは本誌をご覧ください。


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社会のグローバル化に伴い、コミュニケーションツールとしての英語への学習ニーズは高まるばかりです。さまざまな文化的背景を持つ海外の人々との協働には、真に使える英語の習得が求められます。

中学生・高校生を取り巻く学習環境も、大きな変化のただ中にあります。大学入試改革の行方、学習指導要領の改訂などから目を離すことができません。

本誌は、英語教育について今何が起きていて、これからどう変わっていくのかを知り、そしてそのなかで「英語をどう学ぶべきか」を考えるための一冊です。

SAPIX中学部・Y-SAPIXの英語科講師が英語教育の現状を分析する対談や、英語教育に力を入れている10の学校のレポートも掲載しています。

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