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【解法解説】2024年度 一橋大学 国語

2024年度(令和6年度)一橋大学の国語について、現役生対象の大学受験塾Y-SAPIXが徹底分析しました。



第1問 現代文

筒井清輝『人権と国家―理念の力と国際政治の現実』
 「第1章 普遍的人権のルーツ」(岩波書店 2022 年刊)

文章量が増加したものの(昨年より約450字増)、設問の設定は例年通りで字数条件は厳しい記述問題であった。文章内容は普遍的人権思想の根底には他者への共感があることから、小説や社会的な事件が人々の人権思想を育んだというもの。文章の内容自体は理解しやすかったと思うが、字数制限が25字以内、30字以内、50字以内等、字数内に要素を端的に盛り込む力が要求されるためいかに練習を積んでいるかが勝負となった。

傍線部の前後の段落をまとめあげていくことを繰り返すが、解答間の重複が無いように注意したい。しっかりとかき分けて要素を盛り込むことで、字数を少なくまとめることができるようになる。傍線部の説明になっているか、傍線部につながるような答えになっているかを考えて解答を出したい。

漢字については、「醸成」「尋問」はやや難しかったといえる。

第2問 文語文

森田思軒「翻訳の心得」

今年度は近代文語文からの出題だった。昨年度に比べると約680字減少し1028字の文章であり、字数制限の差異はあるものの例年通りの出題であった。内容は西洋書の翻訳に関して、原文の表現を正しく伝えることに注意すべきであるというもの。

現代語訳の問題では「其」の内容を正しくとらえることができているか。また、「百端」「枚挙」「且らく」の意味を訳出できるかがポイント。全体の論旨は把握しやすいが、現代語訳の問題では厳密な知識について問われるため、設問の要求に的確に応える形で解答をまとめたい。

第3問 現代文・要約

眞嶋俊造『正しい戦争はあるのか? 戦争倫理学 入門』
 「第4章 正戦論の射程」(大隅書店 現:さいはて社 2016 年刊)

「赦し」が被害者と加害者双方の道徳的関係を修復し、「癒し」を双方に得させるものだということを述べた文章。集団と個人の観点で赦しのあり方を4つの形態に分類し、その中から好ましいものとして個人間の赦しを挙げている。

今年度の出題では繰り返しの内容があるので、「赦し」についての考えをまとめ、要点を明確にした上で字数制限内に収めたい。例年出題される200字以内の要約問題は、過去問を中心に練習を積んでいれば問題なくまとめあげることができる。継続的に3000字程度の文章を要約する練習をしておくことで対応ができるだろう。


■2024年度入試
第13期 在籍者数107名の合格実績

🌸現役合格を果たした先輩からメッセージ(一部)🌸

■一橋大学・商学部
…Y-SAPIX の少人数制対話型授業は解説を聞くだけの授業に退屈してしまう私にはぴったりで、疲れている時でも集中力を保って楽しく学習することができました。…

■東京大学・文科三類
…私は中学生の時、到底東大を目指すレベルではありませんでした。しかし、Y-SAPIXに入室してから大学受験という現実がクリアになり、学校の定期テスト直前には猛勉強を重ね、成績も大きく向上しました。…

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