【イベントレポート】偏差値だけじゃない!関西圏の医学部受験戦略をお伝えしました。
関西地域での医学部受験に役立つ
オンラインセミナーを実施
Y-SAPIXでは2024年1月27日(土)、関西地域における医学部受験の基本的な情報を提供するオンラインセミナーを実施しました。当日は現役医学部生インストラクターへのインタビューも行いましたが、ここでは講師によるセミナーをご紹介します。
関西で医学部を目指すなら
募集人員の多い国公立の前期日程を
医学部は全国で81の大学にありますが、そのうち関西にあるのは12大学です。うち国立は京都大、大阪大、神戸大、医学部だけの単科大学である滋賀医科大で、公立は大阪公立大と、京都・奈良・和歌山の各府県に府県立の単科大学があります。一方、私立は大阪医科薬科大、関西医科大、兵庫医科大、近畿大です。
この12大学の募集人員(編入学を除く)は1300人程度で、うち約半数の600人程度を国公立の前期日程が占めます。首都圏(1都3県)は三百数十人ですから、約2倍もあるわけです。関西で医学部を目指すなら、国公立の前期を第一志望、後期を第二志望とするとよいでしょう。そして、状況次第で私立を併願したり、一歩進んで、総合型選抜や学校推薦型選抜に挑戦したりすると、チャンスが広がります。
大学の種別によって
異なる配点比率や問題傾向
入試の配点は一般的に大学の種別によって異なります。国公立の前期の場合、総合大学は個別試験の比重が重いのに対し、単科大学は大学入学共通テスト(以下、共通テスト)の方が比較的重いという傾向があります。奈良県立医科大の前期では共通テストの配点が90%、個別試験は小論文と面接のみという方式が今年度から導入されました。
個別試験は総合大学と単科大学で共通点もあり、外国語と数学と理科の配点が1対1対1の大学が多く見られます。また、京都大だけは個別試験に国語もあります。これら国公立の前期では、点数化はされませんが、面接も課されます。なお、国公立で後期入試を実施しているのは奈良県立医科大だけです。
一方、私立大学の代表的な配点は外国語・数学・理科の割合が1対1対2というもので、理科の配点が大きいという傾向があります。
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入試問題の内容を見ると、国公立の総合大学は各学部で共通の問題を課すのに対し、単科大学は当然ですが、医学部専用の問題を出します。そのうち、滋賀医科大、京都府立医科大、和歌山県立医科大は、比較的解きにくい難問が出る傾向にあります。これらの大学は共通テストの比重が重いため、個別試験で上積みしたいところですが、解きにくい難問なのでなかなか上積みできません。そこで、共通テストで高得点を取っておくことが重要です。また、奈良県立医科大の後期は、例えば京都大や大阪大にチャレンジした受験生が受験することになるため、高レベルの戦いが予想されます。
京都大では難問が多く出題されますから、それを解きこなすような高い学力が求められます。一方、大阪大、神戸大、大阪公立大は少し異なり、もちろん難問も課されますが、どちらかといえば標準的レベル、医学部を目指す受験生なら解けるような問題が中心となっています。合格するにはやはり高得点を取る力、問題を確実に解いていく力が必要です。
また、私立では比較的標準レベルの良問が出ることが多いため、国公立を目指す人はその対策をしておけば十分で、私立向けの特別な対策をしなくても併願できる点が特徴になっています。
志望校は早く決めることが大事
計画をしっかり立てて学習を
以上を踏まえて考えられる医学部入試の対策のポイントは、以下の通りです。入試の傾向は大学ごとに異なるので、まず志望校を早めに決めることが何より大事です。次に、共通テストでは85%~90%の高い得点率が求められるので、苦手科目を作らないこと。個別試験は英語、数学、理科の配点が大きいので、高学力が必要になります。その上で、小論文や面接の対策も求められます。
学習計画で重要なのは、中学生の間に基礎学力と小論文や面接に対応できるだけの教養を育み、学習習慣を身に付けることです。高校生になったら、各教科の対策を早めに始め、目標や学習計画を具体的に立てていくことが重要です。
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■次回予告
2024年6月に「関西圏」の大学受験戦略をテーマとして、第2回オンラインセミナー実施予定です!このほか、最新情報はY-SAPIXホームページやX公式アカウントをフォローして、ご確認ください!
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