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東京工業大学 2020年度入試分析

難関大入試を突破するには、相応の学力とともに、入試情報を把握しておくことが重要になります。ここでは2020年度入試を振り返るとともに、新たに第1段階選抜が導入されるなどの変更点が公表されている2021年度入試について確認しておきましょう。

東京工業大学概要

東京工業大学は1881年に創立された理工系総合大学です。2016年より日本で初めて学部と大学院を統一し、新たに「学院」が創設されたことで、学士課程と修士課程、修士課程と博士課程のカリキュラムが切れ目なく一貫され、将来を見通した学修が可能となりました。このようなカリキュラムの入り口となる学士課程において、「科学技術への知的好奇心や探究心と社会に貢献したいという志を有し、その基本的概念や基礎知識とそれを活用できる力を身に付けた人材」を求めています。

また、「科学技術を基盤として自ら学び考えることができる人材」を養成することも目標に掲げており、その達成には学生が国際経験を積むことが重要であるとして、大学側がさまざまな形で留学を支援しています。さらに、大学院課程のほぼすべての専門科目の授業で英語化が進められるなど、教育の国際化も推進されています。

2020年度一般入試の状況

2019年度より、一般入試の形式が以下のようになっています。

1. 募集区分が「類」から「学院」に変更され、1年次は「学院」に所属し、2年目から「系」で学修する。なお所属する「系」は受入可能人数を勘案し、学生の志望及び1年目の学業成績により決定する

2. 出願にあたって第1志望から第3志望まで3つの学院を志望できる

3. 第2、第3志望を登録した場合は、第1志望で不合格となっても、第2、第3志望で合格することがある

4. 個別学力検査(2次試験)の得点が同じ場合については、該当する学院の志望度が高い者を上位とする

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2020年度前期日程の志願者数は3,790人で、昨年度から432人減少(-10.2%)しました。一昨年度、昨年度とここ数年は比較的多くの志願者を集めていましたが、4年ぶりに4,000人を割っています。学院別でみると、理学院のみが増加で、他の5学院はすべて減少しています。一方、ほとんどの学院が実質倍率2.0~4.3倍の範囲におさまったのに対し、情報理工学院のみ8.3倍となっており、昨年度に引き続き突出して高い倍率となっています。

後期日程の志願者数は512人で、昨年度に引き続き微増となりました。志願倍率は14.6倍と非常に高くなっていますが、実質倍率は2.7倍と必ずしも高くはありません。昨年度も志願倍率14.2倍に対し実質倍率は2.6倍と、今年度同様の数値でした。今年度については、志願者数512人が第1段階選抜で350人にふるい落とされ、その350人のうち実際に受験したのは97人と、志願者数の20%以下にまで減ったことによります。

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総合型、学校推薦型選抜

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2020年度は理学院のみ推薦入試、そのほかの学院はAO入試を実施しています。

推薦・AO入試ともにセンター試験の受験は必須ですが、AO入試では個別試験(総合問題、面接など)も課されます。2020年度の推薦・AO合計の志願者数は574人で、対前年指数88.6と大幅に減少していますが、例年同様、学院や系によって志願倍率にかなりバラつきがみられます。

2021年度は、推薦入試が学校推薦型選抜、AO入試が総合型選抜に名称変更され、いずれも出願期間が12月16日(水)~18日(金)と短く設定されています。最終合格者発表はいずれも2月ですが、総合型選抜については募集枠ごとに設定された共通テストの得点基準による第1段階選抜、そして筆記、面接などの第2段階選抜が行われます。

2020年度一般入試合格者得点

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2020年度前期日程の学院ごとの合格者最低点は、高い順に (1)情報理工 (2)理 (3)工 (4)環境・社会理工 (5)物質理工 (6)生命理工 と、学院別募集初年度の昨年2019年度とほぼ同じような序列になりました。そしてこの序列は実質倍率(受験者数/合格者数)と相関関係があり、2020年度・2019年度ともに、実質倍率と合格者最低点が同じ序列となっています。

なお、2019年度と比較すると、すべての学院で合格者の最高得点と最低得点の差が縮小しています。前期日程全体の実質倍率が昨年度の4.2倍から3.8倍に下がった、すなわち競争が緩和されたことで、合格者最高得点と最低得点の差が開くと思われるところですが、逆に縮小したということは、2020年度はいわゆる少数精鋭の下での入試であったと考えることもできます。

2021年度入試について

2021年度一般選抜の主な変更点は以下となります。

1. 生命理工学院が後期の募集を廃止します。これにより全学院が前期のみでの募集となります。2020年度の募集人員35人は、前期日程に30人、総合型選抜に5人が配分されます。

2. 一般選抜の共通テスト英語の配点は、リーディング100点、リスニング100点と、大学入試センターの素点のままでの利用となります。なお旧帝大の理工系学部では、北海道大学、九州大学が同様に1:1の配点としていますが、その他の旧帝大はリーディングの比重を上げた傾斜配点としています。

3. 2020年度までは前期日程では第1段階選抜を実施せず、センター試験の得点を「出願基準点(950点中600点)」として利用していましたが、2021年度は共通テストの成績をもとに2段階選抜を行います。第1段階選抜は全学院の志願者計が募集人員計の4倍を超えた場合に共通テストの成績によって行う場合があるとしています。なお2020年度までに準じ、最終の合否判定には共通テストの成績は利用されず、個別学力検査(2次試験)と調査書の内容を総合して合格者が決定されます。

2021年度は、前期日程の募集人員の合計が930人ですので、計算上は志願者数が3,720人を超えた場合に第1段階選抜が実施されることになります。2012年度以降は毎年3,720人を超えていますので、出願の際には慎重に検討する必要があります。

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