一橋大学 2020年度入試分析
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一橋大学 2020年度入試分析

難関大入試を突破するには、相応の学力とともに、入試情報を把握しておくことが重要になります。ここでは2020年度入試を振り返るとともに、2021年度入試、またすでに公表されている2022年度の変更点について確認しておきましょう。

一橋大学概要

一橋大学は、日本で最も伝統のある社会科学の研究総合大学です。商学部、経済学部、法学部、社会学部の4つの学部からなり、「豊かな教養と市民的公共性を備えた、構想力ある専門人、理性ある革新者、指導力ある政治経済人を育成する」などの研究教育の理念を定めています。

2020年度一般入試の状況

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前期日程の志願者数は2,490人と昨年度に引き続いて減少し、2000年度以降で最も少ない数となりました。学部別でみると、特に経済学部は100人以上の大幅減で2000年度以降の最少の数となり、約80人減らした商学部との合計1,290人も同じく最少の数を記録するなど、経済系2学部の低調が目立っています。一方、法学部は昨年度に引き続き横ばい、社会学部も横ばいと、大きな変動はみられませんでした。

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後期日程(経済学部のみ)の志願者数は1,075人と、昨年度に引き続いて減少となりました。2018年度は法、社会学部が後期日程の募集を廃止して経済学部のみの募集となったこともあり対前年で約25%増の1,201人と、2000年以降の最多を記録しましたが、その後は2年連続で減少しています。

一般的に後期日程は募集人員が少ないため志願倍率は高くなりますが、第1段階選抜や前期日程合格者の辞退などにより実際に受験する人数は大幅に少なくなります。一橋大学においても同様で、2020年度は志願者1,075人で志願倍率が17.9倍であるのに対し、実際の受験者は166人と約15%まで減り、実質倍率(受験者数/合格者数)は2.5倍と、前期日程合計の実質倍率と同じレベルになっています。

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第1段階選抜実施状況

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※2015商と2020商・経済は第1段階選抜の実施無し

一橋大学の第1段階選抜には共通テストの素点が用いられます。前期日程の基準は全学部共通で、高得点順に募集人員の約3倍を合格者とします。各学部の第1段階選抜合格最低得点率を見てみると、どの学部においても80%の得点率であれば合格は固いと言えるでしょう。一方、学部間の序列は毎年のように変わっており、例年社会学部が比較的高いのですが、2017年度のように前年度の反動などで序列が大きく変動する場合もありますので、80%に届かなかった場合は出願した学部によって明暗がわかれることもあります。

経済学部のみで実施の後期日程は、募集人員の約6倍を合格者とするとしていますが、ここ数年はその2倍程度の合格者を出しています。2020年度も777人と、予告よりも400人以上多くの合格者を出しました。それでも合格者最低得点率は非常に高く、90%を取っていないと確実に合格できるとはいえないレベルとなっています。

一般選抜前期日程の共通テスト、2次試験の配点比率

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前期日程については、試験科目、および共通テストと2次試験の合計が1000点満点であることは全学部共通ですが、共通テストと2次試験の配点比率、また、各教科の配点が学部によって異なります。全学部とも2次比率が高く、社会学部は82%、最も低い法学部でも73%となっています。

各学部の共通テストの配点とその特徴は、

[商]5教科均等配点の250点満点。4学部中唯一の均等配点
[経済]理科のみ50点、他40点でやや理科重視の210点満点
[法]歴公のみ70点、他50点の270点満点。4学部で唯一地歴重視、最も共通テストの比率が高い
[社会]理科のみ100点、他20点の180点満点。配点の半分以上を理科が占める圧倒的理科重視。4学部中最も共通テストの比率が低い

理科、次いで歴公の配点が相対的に高めになっている点が全体的な特徴です。

2次試験の配点と特徴は、

[商]英・数250点、国・歴公125点で英・数重視の750点満点
[経済]英・数260点、歴公160点、国110点で、英・数重視の790点満点
[法]英280点、数180点、歴公160点、国110点の730点満点。英語重視で、最も2次比率が低い
[社会]英280点、歴公230点、国180点、数130点の820点満点。英語重視だが歴公の配点も高く、最も2次比率が高い

全体的に英語の配点が高く、社会学部以外では次いで数学重視で国語の配点は比較的低めに設定されています。社会学部のみ数学の配点が最も低く設定されています。

共通テスト+2次試験の教科ごとの配点を見てみると、商、経済学部は英語、数学重視、法学部は英語に続いて数学と歴公を重視、社会学部は他の3学部と比較すると5教科が均等となっており、それぞれの学部が求める学力の傾向の違いがうかがえます。

学校推薦型選抜

2018年度より法、社会学部が後期日程を廃止したと同時に、それまで商学部のみで行われていた推薦入試が全学部で実施されています。出願要件は学部によって一部異なりますが、英検Ⓡ1級以上または数学オリンピック予選通過などの高いハードルとなっています。

第1段階選抜は共通テストの得点によって行われ、一般選抜前期日程出願者の第1段階選抜での順位と比較し、各学部が設定した順位相当の得点以上であれば、合格となります。設定順位は学部によって異なりますが、経済学部では募集人員の約1.4倍、商・法・社会学部では募集人員の約1.1倍弱の順位にあたり、一般選抜の第1段階選抜通過ラインよりもかなり高いものになっています。

第2次試験では小論文、面接が課されます。2021年度からは、推薦書+調査書が40点、自己推薦書が10点として点数化されることになり、小論文300点、面接150点と合わせて500点満点、共通テストが各教科50点で250点満点の合計750点満点で最終合格者が決定されます。

2021年度入試について

一般選抜の共通テスト利用に関し、英語の配点は、リーディングとリスニングの素点の配点比率(1:1)をそのまま用いることが公表されています。センター試験の英語における筆記とリスニングの配点比率は商、経済、法学部で4:1、社会学部は9:1でしたので、リスニング対策がこれまで以上に重要になります。

2022年度入試について

一般選抜前期日程2次試験における「地理歴史等」が「地理歴史」と変更され、「倫理、政治・経済」「ビジネス基礎」の2科目の出題が取りやめとなります。したがって2次の地理歴史では世界史B・日本史B・地理Bのうちいずれか1科目を選択することになります。

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