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【解説:入試問題的中】立命館大学<一般選抜>物理

2月8日(火)公開した以下の記事を教材を制作している講師が解説します。

水平面上で物体を投げ上げるとき、投げる速さが同じであれば投射角を45°とすると最も遠くまで届くことはよく知られています。では、離れた壁に向かって物体を投げ上げるとき、最も遠く、または最も高くに届くのはどのような場合でしょうか。このような設定で、最高点の高さとそのときの投射角を問う問題が、2022年2月2日に実施された立命館大学の入学試験で、第Ⅰ問の最後に出題されました。

高校物理の最初の単元である等加速度運動の範囲で、用いる知識や最初の立式は初歩的といえますが、標準的な問題との違いはその後の数学的な処理の難しさです。具体的には、投射角$${θ}$$を変えたときの運動範囲は、$${\tan θ}$$を変数とする二次関数を解析して調べることになります。

一方、同じ設定で壁の高さを決め、水平に最も遠くまで到達するときを考える問題を、Y-SAPIXの「ハイレベル物理」では新高3の1月期テキストで扱いました。立命館大学の入試問題よりも高度な内容を含みますが、$${\tanθ}$$を変数とする着想や、その後の式変形のコツは共通しています。

Y-SAPIXの理科では高2までに一通りの基礎を学習し、高2の1月からは新高3として入試問題を見据えた学習に入ります。その新高3の最初のテキストでは、入試物理の難しさの要素を知るための「発展問題」の一つとして、高度な数学的考察を求めるこの問題を扱いました。

今回、テキストの内容によく似た問題が出題されたのは偶然ではありません。Y-SAPIXのオリジナルテキストは、日々の授業で生徒の皆さんの理解度や潜在能力を知り、徹底した入試分析によって到達目標を見定めて作っています。どの時期に何を学ぶかを工夫したテキストだからこそ、内容がそのまま出題されることにつながるのです。

【さらに知りたい方へ】

■入試分析は「東大・京大・医学部研究室」でも掲載しています。今回問われた数学的考察の難しさは、「物理・難易度の5要素」の中の1要素としてとり上げています。

こちらのページをご覧ください。

【Y-SAPIXからのお知らせ】

■理科を深く知るためのイベントを2月27日(日)に追加開催。対象は、新高1・新高2の生徒とその保護者です。

■新高3から難関大入試レベルの学習を始めるために、理科の土台を早めに固めましょう。春期講習から新高1・新高2対象の理科を開講。


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